「感性の森」への期待〔Interview-03〕

シュタイナーのソーシャル
セラピーが生み出す良質な
自然素材の玩具

⼀般社団法⼈シュタイナー療育センター 代表理事

森尾 敦子Morio Atsuko

「シュタイナー療育センター」の基本的人間観

病気や障がいを持つこどもたち。このこどもたちは社会の光であるという認識から、「シュタイナー療育センター」は誕生しました。「人間は身体と魂と精神からなる存在であり、たとえ障がいを持つこどもの場合でも、その魂と精神はけっして病気にはならない」というシュタイナー治療教育の基本的人間観に基づき、こどもから大人にいたる、人生のすべてのシーンを支えていく場所づくりを目指し、児童のための「光こども園」と、成人のための「森の工房」を設立しました。

「光こども園」での生活と芸術による治療

「光こども園」では、一人ひとりの個性が、身体(脳)に障がいがあっても花開いていく事を目指し、触覚を改善する自然素材のおもちゃ遊びをはじめ、調理、掃除、四季の手仕事、毎日の散歩、さらに理学療法、作業療法、オイリュトミー療法などを1対1で行っています。 先日、多くの児童発達支援事業を見てきた方に、「光こども園のこどもたちは表情が違いますね。生き生きしている。」と言われました。 表情がリラックスして輝いていると、こどもは伸びていきます。

「森の工房」での社会セラピー

障がいを持つこどもやおとなが家族の一員だと、思いやりや優しさ、寛容さが家族の文化として育まれます。それを家族だけのものにせず、彼らを社会の一員として共有して行くことで、社会全体また治療されていくのです。 「森の工房」では、おとなの障がいを持つ方々が職人さんとして木工に従事し、皆様に製品を購入していただけることに大きな喜びを感じて、日々励んでいます。

「感性の森」への期待

こどもにとっての自然素材の治癒力にめざめた活動は、現代社会を癒していきます。木で十分に遊びながら、身体を作り、心を作る「感性の森」の発展に期待しています。

プロフィール

森尾 敦子(もりお あつこ)

1957年⽣まれ。ドイツでシュタイナー幼児教育を学ぶ。重い障がいを持つ娘を授かったことがきっかけで再渡独、シュタイナー治療教育を学ぶ。 帰国後、安曇野で「⼀般社団法⼈シュタイナー療育センター」を設⽴、代表理事をつとめる。 現在、児童のための「光こども園」と、成⼈のための「森の工房」を運営。